インターステラ― ~ノーラン監督は稀代のマジシャン~ #インターステラ― [映画大好き!]
監督がお気に入りでみる映画が結構あったりします。
かつてはジョン・カーペンター監督
ベテラン大御所でリドリー・スコット監督
少し前はM・ナイト・シャマラン監督
最近爆発的に気に入ったギレルモ・デル・トロ監督
あ,スピルバーグ監督はもう神様系なので別格です。
そんな中,おとう的に全くハズレのない。
そして毎回新鮮な驚き,感動,そして映像美を魅せてくれる監督が・・・
クリストファー・ノーラン監督です。
メメント。。。
脚本に圧倒されました。
プレステージ。。。
もうスゲー大好きです!
泣くほど好きな作品です。
バットマンビギンズ~ダークナイト~ダークナイトライジング
何も言うことないっす!
バットマンはこーでないと!
インセプション。。。
驚愕!
そして・・・
インターステラ―
詳細な前情報はあえて聞いておりませんでした。。。
地球(人類?)滅亡の危機に,娘を残して父が宇宙船で旅立つ・・・
必ず帰ってくると約束をして。。。
ぶっちゃけ,どーやって地球救えるのよ?ってのが第一印象で。。。
でもノーラン監督であることだけで,予想だにしない展開が必ず起こる。。。
驚愕と感動。。。
きっとそんな展開があるはずさ!
それだけを心に観てまいりました。。。
ノーラン監督。。。
裏切らないです。。。
いや,期待以上です!
ストーリーを詳細に語るわけにはいかんでしょうから,部分的にちまちまと書かせていただきましょう。
まずは・・・
あえてメカ系から行きましょうか。。。
星間探査母船となるエンデュランス号。
ポッド連結式のリング型構造。。。
遠目には2001年をイメージさせるようなシルエット。。。
でもこれが星間という広大なバックの中ではとってもとっても小さな一粒にしかならないんですよね。
そしてこれにドッキングする降下艇レンジャーと搬送艇ランダー!
初期の猿の惑星とかエイリアンの着陸船のシルエットが少し見え隠れして心ゆすられますよね。
そして一番は・・・
ドローンのTARS,CARS,KIPP!
壮大な宇宙モノにはロボット(ドローン)は不可欠なのですよ!
サイレント・ランニングのヒューイ・デューイ・ルーイを思い出すね!
おそらくはこれまでのロボットの中で最も無機的なデザイン!
そしてそのプログラムは最も人間的なものかもしれません。
見た目と逆にユーモアと思いやりとも思えるほどの心遣い?を時として見せる重要なキャラクターであります。
でもその出所は押しつけがましく画面に出てくるのではなく,必要最小限。。。
みりゃわかりますけど,2001年のモノリスかと思うほどシンプルなTARSがガチャンガチャン快走する姿は圧巻ですな。。。
そして手先も器用ときたもんだ!
クライマックス近くの某見せ処で,TARSが主人公に一声掛けて去っていくシーン。。。
主人公の真意を理解してこそ言える意味深な別れ言葉がとても印象的でした。
TARSのフィギュアでたら買います!
たぶんルービックキューブの機能もついてると思うし。。。←観ればわかる
あ,ポッキーの箱で作れるかな。。。←観ればわかる
次は・・・
設定いってみましょうか。。。
人類滅亡の危機・・・
ワームホール,ブラックホール・・・
相対性理論・・・
そして時間・・・
彗星激突や大地震で地球が破壊されるのではなく,環境異変により植物の絶滅,そしてそれによる酸素供給の不足,動物(人類)の死滅へとつながるカウントダウン。。。
残された手段は地球脱出!
どこに?
そしてどうやって?
この二つの命題を父と娘の100年近くの時間と数光年もの距離を隔てた愛が解決していくのです。。。
これこそがインターステラーそのものなわけですね。
そしてこれらのキーとなるものが,ワームホールとブラックホール!
言葉で書くとワームホールもブラックホールもホール(穴)ですけどね。。。
ノーラン監督のホールは穴ではなく,むしろ境界(位相)ですかね。。。
ノーラン監督の腕の見せ所でもある映像美もここで十二分に楽しめますね。
このホールものとセットとなることが多いのが「時間」ですよね。
登場人物はこの「時間」に苦しめられます。
そして「時間」に助けられます。。。
戻ることのできない「時間」
追い越してしまう「時間」
この時間の壁を超えるものが伝えられれば・・・
言えませぬ,言えませぬ。。。
多少ネタ的には想像できる部分もございますが,その表現法はまさにクリストファー・ノーランワールド!
ある意味真骨頂がここにあると言っても過言ではないかも?
5次元にマッピングされた3次元の世界。。。
何言ってるのかわからん人はとりあえず映画館に行きなさい。
あまりに壮大過ぎる銀河を超えるインターステラ―の世界も,実はキーとなるのはアメリカの田舎町の主人公が暮らしたボロい農家になるわけで。。。
そこが重要になることがまさに父と娘の双方の想いがなせる業なわけですね。。。
「愛は地球を救う」
どこかで聞いたことのあるようなセリフですが,それを臭いセリフでなく感じさせてくれます。
物凄いハイテクサイファイな内容でありながら,観終わった時にはなぜかトウモロコシ畑で肩を寄せ合う家族の印象が残ります。
娘との別れ,再会。。。そしておそらくもう二度と会うことのない別れ。。。
最後に主人公は自分を必要とする者の元へ再び旅立ちます。
TARSと共に。。。
辿り着いてくださいね。。。
感動するかどうかはあなた次第。。。
そうでなかったとしても・・・
あなたは169分間という「時間」をきっと短く感じられる旅を楽しめることでしょう。
そう,遥か銀河の向こうの宇宙とトウモロコシ畑に建つ家を結ぶ旅をね。
それがクリストファー・ノーラン監督のマジックなのですよ。。。