パンフで振り返るゴジラ Ⅵ(1998-2004) [パンフでゴジラ]
さて,『ゴジラ大好き!』とプロフィールに書きながら,これまでゴジラをあまり記事として取り上げることがありませんでした。
何せえらそうな事を書けるほどの知識人ではありませんし,超マニアという程でもありません。
自分なりに好きで,自分なりに楽しみ,自分なりに嫁だがねに馬鹿にされながらも密かにお子~たま1号・2号を洗脳し,自分なりのゴジラワールドを創ってまいりました。
年が変わったばかりだけど来年は2009年,初代ゴジラが登場してから半世紀が過ぎ,もうちょっとでゴジラ松井の背番号ほどの年月が経とうかとしております。(←スゲーこじつけ)
なにかしら特集ものを考えようかと思案したあげく,おとうの主たるゴジラコレクション・映画パンフレットを手にし,この辺をめくりながらちょいとゴジラ作品を振り返ってみようかな・・・って思いまして,企画モノの記事を書くことといたしました。
えー。企画モノと言って「宇宙企画」とか想像した あ・な・た!
きっと若かりし時に共有した想いでの多いことでしょう。。。(それ以上は触れない)
題して
『パンフで振り返るゴジラ』
えぇ間違っても『ゴジラvsおとう』とかわけのわからん読み違いをしないで下さいね。
まず第1回としてお届けしますのは近年の作品から,「21世紀ゴジラ期」と題してお届けしましょう。
作品的には1998年~2004年に公開された作品でございます。
ま,ゴジラシリーズの流れの区切りで適当に全作品を6分割し,時代を遡るような形でご紹介したいと思っております。
ですから第1回でありながらタイトルは「~Ⅵ」。
カウントダウンでその時代ごとのゴジラさんについてちょっとまとめると共に,おとうの好き勝手なコメントを記していきたいと思います。
よろしこね!
Ⅵ.21世紀ゴジラ期:1998〜2004年
総論)
「ゴジラ×○○○」というタイトル(×シリーズ)が多い最終期とも言えるこの時期の作品では,年を追う毎に圧倒的なCG・VFX技術の進歩が見受けられ,迫力・スピード感等,これまでの怪獣映画では考えられない怪獣バトルが観客を喜ばせておりました。
特に個性的な監督の起用により,作品ごとの味付けが変わり,個々の作品をオリジナル作品的に楽しむことができたのも良かったですね。
ゴジラシリーズと一言で言っても,実は前作からストーリーがつながっているものとつながっていないものがあったりします。
この時期の作品の多くは機龍(メカゴジラ)の登場する作品を除き,ほぼ1954年の初代ゴジラの作品以外は無視した作りになっておりまして,そーゆー意味でもオリジナリティが高いのでしょうね。
なお,区切りとして「21世紀ゴジラ」と題しましたが,作品的には21世紀公開作品でないものも混じっております。
歴史を振り返る上での作品としての切れ目で区切っておりますのでご容赦ください。
また,ハリウッド版については厳密にはゴジラ作品のシリーズ(東宝作品)とは言えないのですが,「ゴジラFINAL WARS」において極似の怪獣(ジラ)が出演されてますのでとりあえずカウントいたしました。
GODZILLA
【パンフ表紙】 【パンフ裏】
公開年月日:1998.07.11
監督:ローランド・エメリッヒ
登場怪獣:GODZILLA,GODZILLAベビー
ストーリー:
南の島での核実験を背景にイグアナさんがキョロキョロするシーンで物語はスタートします。
数年後,日本のマグロ漁船が何モノかに襲われ沈没したり,南の島で巨大な生物の足跡が見つかったりします。
謎の生物に襲われ生き残った船員はそれを「GOD-ZILLA」と。。。。
米軍がその正体と行方を探る中,ニューヨーク・マンハッタンに巨大生物が出現!フランスの核実験が原因で巨大化したイグアナと思われるその生物は,街を破壊し忽然と姿をくらまします。
軍の臨戦態勢が整った中,魚の山を用意してGODZILLAを誘い出し,戦闘ヘリをはじめとする数々の兵器で攻撃を試みるものの,巨大な身体の割に俊敏にマンハッタンのビルの森を潜り抜けていくGODZILLAを倒すことが出来ません。
ようやく川に飛び込んだGODZILLAを潜水艦の魚雷でしとめることが・・・・
一方,GODZILLAに妊娠?産卵?の兆候が見られると判断したミミズ男さん(主人公)は,仲間と共にGODZILLAの巣を捜索に。。。そう,このGODZILLAは単体生殖が可能なのです。
孵化したGODZILLAがこれを繰り返せば世界中はGODZILLAワールドに!!!スバラシイ。。。
プロレスの聖地(←関係ない)であるマディソンスクエアガーデンに無数のGODZILLAの卵を発見したミミズ男さんは,仏特殊部隊のヒゲハゲ男(ジャン・レノ)とともに孵化したGODZILLAベビーの大群に追われながら,この場所を空爆してもらえるように連絡を試みます。
戦闘機の爆撃でプロレスの聖地を炎の海に!これで全てが終ったと思ったのもつかの間,地中から親GODZILLAが現れ,動かなくなった子供達を見て怒り狂ってミミズ男達を執拗に追い回します。
機転をきかして巨大な身体のGODZILLAをつり橋の無数にあるワイヤーに絡めつけ,身動きが取れなくなったところで戦闘機のミサイルでようやくとどめをさすことができました。
でも,焼け落ちたマディソンスクエアガーデンでは,焼け残った卵から最後の1頭のGODZILLAベビーが殻を破り雄叫びを・・・
おとうの一言:
ハリウッド版ゴジラは賛否両論でありましたが,日本よりも海外で酷評を受けているのが印象的でしたね。
ゴールデンラズベリー賞(最低リメイク賞)なんぞを受賞しちまったような。。。
あちらのファンの言葉を借りると(日本の)ゴジラは通常兵器では歯が立たない倒すことの出来ない畏敬(畏怖かな?)の存在であるのに対し,(ハリウッド版の)GODZILLAは人間が倒して乗り越えていくことの出来る単なるモンスターであるとのこと。
まさに良いとこをついてる気がしますね。。。
手塚作品然り,海外の日本作品ファンの方は日本人以上に作品を深く愛し,そのオリジナリティーを尊重していることが良くわかりますね。
さて,ハリウッド版のゴジラって最初はツイスターとかでおなじみのヤン・デ・ボン監督だったかな?って記憶しております。
なんか紆余曲折があって結局インデペンデンス・デイのエメリッヒ監督に代わったみたいですけど,ヤン・デ・ボン監督版も見てみたかったですよね。
GODZILLAの造形もその多くはCGに頼っているところもあるのでしょうが,「デカくて速い恐竜!」って感じが良く出てますよね。(←それがゴジラかどうかは別として)
冒頭の予告編なんかで使われていた「ズシーン!!,ズシーン!!」という足音に続いてビルが崩れ落ち,姿を見せるマンハッタンでの登場シーンなんかスゲーっすよね。
踏まれそうになったカメラマンさんがチビっちゃった顔してるのも納得ですよ。
【ハワイで見たGODZILLAの足跡】
ま,いろいろ評価は分かれておりますが,おとう的にはわりと好きなんですけどね。。。ジャン・レノさんが出てくれたのも嬉しかったし。
そうそう,最後に生まれたGODZILLAベビーを題材にアニメ版のGODZILLAシリーズができたんですよね。
ゴジラ2000ミレニアム
【パンフ表紙】 【パンフ裏】
公開年月日:1999.12.11
監督:大河原孝夫
登場怪獣:ゴジラ,オルガ
ストーリー:
ゴジラオタクっぽい親子がゴジラ予知ネットってサークル作ってゴジラの出現を予知しておりましてね。。。予想通り根室にゴジラが現れちゃったりして。。。
そんな頃,日本海溝の底でなんだかわからんものを発見!こいつを引き揚げることに。
でもおやおや途中からこのなんだかわからないものは自分で浮上をはじめ海面へ。。。。岩の塊ですかね?ガメラみたいっすよ。でかいっすよ。共演のトリック上田助教授(阿部ちゃん)の○○並かもしれません。巨大です。でも日の出と共にヒマワリのように向きを変え,突如どこかへ飛んでいってしまいました。
ゴジラはその間に茨城・東海村の原発に出現!自衛隊とドンパチしている間になんだかわからんものがゴジラの元へ飛んできます。そしていきなりビーム発射!ゴジラも熱線で応戦!ドッカーン!ってことになります。
ゴジさんは一時退散,なんだかわからんものは爆発でまわりの岩が取れて本来の姿が見えてまいりました。UFO?かな。調査の結果,どーもこいつは6000万年だか7000万年前だかに飛来していたらしく,光が動力源で真っ暗な日本海溝の底で動けなくなって眠っていたらしいと。。。
一方,海岸で採取したゴジラの細胞から,ゴジラの再生力の秘密が「オルガナイザーG1」というブツであることを突き止めます。そーだったのか。。。
メタルデニッシュロールのようなUFOになったわけのわからんものは東京に飛来し,見えないうねうねした触手であっちこっちのコンピューターシステムをハッキング!なんだか片っ端から情報(ゴジラ情報もかな?)を吸い上げております。そしてついに宣戦布告!ミレニアム(千年王国)宣言でございます。
そんでもって再び現れたゴジラがリベンジを挑むものの,UFOにやられちゃいます。ついでにゴジさんの身体から「オルガナイザーG1」を吸収されちゃいます!UFOの中身は実体のない生命体・・・身体を得るためには抜群の再生力を誇るオルガナイザーG1が必要なのです。
オルガナイザーG1を吸収したUFOの中身は怪獣化(ゴジラ化?)し,さらにゴジラに襲い掛かります。手に負えませんね。。。なにせ再生能力の塊ですからね。。。いくらやっつけてもゾンビのように復活して襲ってきます。
とうとうゴジラを丸飲みして自らがゴジラになろうとしたその時,ゴジさんの背びれが赤く光るとそのエネルギーを吸収しきれずに木っ端微塵に。。。
オルガを倒したゴジさんはまだまだ暴れます!そして行く手のビルにはトリック上田が。。。「ゴジラぁ~~~!」と叫ぶも一撃でビルごと上田粉砕!で完。。。
おとうの一言:
ゴジラは背びれがでかくなってギザギザが凄くなって,なんとなく彫りが深くなったような気もしてついでに口の裂け具合もおっきくなったような。。。ミレニアムですから。。。(←意味ナシ)
2000年を記念して作られた1作でしょうか?
怪獣オルガの不思議さはピカイチではなかったかと思っております。が,いろいろ凝った設定の割にはやや印象が薄いんですよね。。。東宝チャンピオンまつり世代にはちょっとデザインが奇抜すぎるのでしょうかね。
UFOの曲面デザインはおとう的には昔の「宇宙戦争(トムクルーズ&スピルバーグでなくってジョージパルの方ね)」の火星人のマシン「マーシャンズウォーマシン」のデザインをなんとなく思い出しましたね。。。スベスベ感が大好きです。頬ずりしたい。
そうそう,このゴジラ2000の公開を記念して全長1mを超えるゴジラの巨大ぬいぐるみが発売されましてね!
当時で15万円だったかな。。。
その時はさすがに買えなかったのですが,後々オークションで1/10以下で買っちまいましたよ。
ゴジラ×メガギラス G消滅作戦
【パンフ表紙】 【パンフ裏】
公開年月日:2000.12.16
監督:手塚昌明
登場怪獣:ゴジラ,メガヌロン,メガニューラ,メガギラス
ストーリー:
ゴジラ襲撃によって首都を大阪に遷し,またその襲撃の対象になるため原発の建設・操業もままならない日本。このままでは増え続けるエネルギー需要をまかなうことが出来ません。
この問題を解決するにはゴジラを消滅させるしかない!ってことで開発が着手されましたのがマイクロブラックホール砲!いえいえ宇宙戦艦ヤ●トのパクリではありませんよ。。。
山梨の山奥で実験されたこのブラックホール砲,見事成功を収めたものの時空のひずみを生じる副作用も。。。人知れずそのひずみから抜け出した古代トンボ(メガニューラ)は現代に卵を産み落としていきます。卵からウジャウジャ孵った古代ヤゴ(メガヌロン)は,都会で成長そしてトンボ(メガニューラ)軍団に!
一方,再び日本に向かうゴジラを迎え撃つため,対ゴジラ組織であるGグラスパーはブラックホール砲を搭載した人工衛星兵器「ディメンション・タイド」を打ちあげ,衛星軌道からゴジラを狙い撃ちすることを試みます。
本土上陸前の島でゴジラを待ち受け,直撃すれば間違いなくゴジラを時空の彼方に葬り去ることの出来る究極の対G兵器ディメンション・タイドの狙いを定めようとしたその時!メガニューロの大群がゴジラを襲い,ロック・オンが不可能に・・・メガニューロはゴジラにたかり,そのエネルギーを吸いまくります。
なんとかマイクロブラックホールを撃ち込むものの,惜しくも狙いがはずれゴジラはいよいよ本土上陸へ。。。舞台はお台場フジテレビもどきへ。。。
決戦の準備をする中,メガニューロ達は群れの中の最大最強の個体にそのエネルギーを全て注ぎ,メガギラスを誕生させます。メガギラスは羽音から発信する高周波で電子機器の全てを破壊し,ゴジラに向かっていきます。
元々空飛ぶモノに比較的弱いゴジさん,メガギラスにエネルギーも吸われ思うように戦えません。一方,ディメンション・タイドのコントロールプログラムも破壊されたGグラスパーは打つ手なし・・・なんとか修復を試みます。
苦戦しながらもやっかいなメガギラスの尾針をゴジさんが噛み砕くと戦況は一変!ゴジさんの熱戦で一撃の下にメガギラスは撃ち落とされます。
そしてコントロールを失ったディメンション・タイドは衛星軌道から大気圏突入,燃え尽きようとする直前!機転を利かせた一撃で最後の1発となるマイクロブラックホール砲の直撃?をゴジラに浴びせることに成功します。大爆発!そして吸収されたあとにはただ何もない爆心の痕が残っているだけでした・・・・
おとうの一言:
初代ゴジラの襲撃で首都が大阪に遷都された!って設定がもの凄く奇抜な舞台設定ですよね。大阪城の隣に国会議事堂が鎮座している風景がなんかおかしかったっす。
しかし・・・トンボっすよね。。。
相手がトンボでどれだけ話が膨らむのかと思っておりましたが,どうしてどうして・・・かなりゴジさんも苦戦しておりましたね。実はあんまり記憶に残っていない怪獣なんですけど,ゴジさん苦しめ率はかなりのものでしたね。
最強の個体を残して群れの生息テリトリーを広げるのが彼らの目的のようですが,結果的には最強でない普通のメガニューラのままでいた方がサイズ的にも個体数的にもゴジラにやられることもなかったんではないでしょうかね。。。いや素朴な疑問だけです。
さて,この古代トンボさん達。デビューは結構古いですよね。
1956年公開の「空の大怪獣ラドン」において,探鉱を荒らしていたのが幼虫のメガヌロンでございました。もっともこの時は成虫になる前にラドンの餌になってましたけど。。。あんなにでっかい兄弟(メガギラス)になれるんだったらサッサと闘えば良かったのに・・・(設定が違いますからね)
物語の最後で東京の地下に正体不明の何かが・・・ってなるところから,最終的にはゴジラは地中に逃げたかも?って事なんでしょうけど,まともに決まってたらこのブラックホール砲は最強の兵器でしょうね。。。オキシジェンデストロイヤーみたいに後の心配はしないで良いんですかね。。。
ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃
【パンフ表紙】 【パンフ裏】
公開年月日:2001.12.15
併映作品:とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険
監督:金子修介
登場怪獣:ゴジラ,キングギドラ,バラゴン,モスラ
ストーリー:
1954年のゴジラ襲来以来,日本は繁栄を謳歌してきましたが再びゴジラが日本を襲う脅威が迫ってきました。
謎の古代史「護国聖獣傳記」を追うTVレポーターはその著者・死神博士(天本さんね)からゴジラは「太平洋戦争で死亡したすべての人間の残留思念(怨念)の集合体」であって,過去を忘れた日本に無念を晴らしに来たのだと告げます。
死神博士の言うことですからね。。。説得力が違います。
とうとう上陸したゴジラに防衛軍が立ち向かっていきますが,通常兵器は効くはずもありません。ゴジラの背びれが青白く光った瞬間!清水の街はきのこ雲に覆われます。。。
大涌谷まで進んだゴジラに護国三聖獣の婆羅護(バラゴン)が立ち向かいます。
そう,護国聖獣は「くに」を守るために眠りから覚めたのです!
しかし善戦むなしくバラゴンはゴジラにやられてしまいます。久しぶりのスクリーン出演なのにかわいそーですね。
首都東京へ向かうゴジラを横浜で最珠羅(モスラ)が応戦します。
そしてさらに魏怒羅(ギドラ)が・・・あ,ギドラさんはまだ幼くて飛べないみたいですね。。。なんか首短めだし,引力光線でないみたいだし。。。
2匹の聖獣そして防衛軍の攻撃を受けてもゴジラは倒せません!ついにはギドラが・・・モスラも力尽きていきます。
しかし,光の粒子となったモスラがギドラに降り注ぎ,千年竜王(キングギドラ)となって大きく羽ばたき,再びゴジラに立ち向かうことに!飛べます!飛べます!
さらに壮絶になった闘いはもつれ合ったままレインボーブリッジ近くの海の中へ!
海中・海上での激闘を続ける中,キングギドラは自らの光線エネルギーをぶつけ返され,散っていってしまいます。しかし,その姿は光の粒子のバラゴンとなり,モスラとなり,キングギドラとなってゴジラを覆い尽くします。
身動きのとれなくなったゴジラに防衛軍の特殊潜航艇さつまが挑み,ゴジラの口から体内に潜り込みます。そしてドリルミサイルみたいな削岩弾を体内から撃ち込み,ゴジラは木っ端微塵に・・・
おとうの一言:
冒頭でハリウッド版GODZILLAのお話が出てきてアメリカではあれはGODZILLAって言ってるけど日本の学者は認めてない!ってくだりがありまして,ちと笑えました。
白目むいて怖さ強調の破壊の象徴ゴジラを,護国聖獣であるバラゴン・モスラ・キングギドラが倒していくというストーリー的にはかなりのオリジナル性が高い作品でしたね。
久々銀幕登場のバラゴンに女性着ぐるみ師さんが入るのが話題になっておりました。
それにゴジラ映画史上初めてにして唯一!キングギドラが良いものになった貴重な映画でしたね。
登場する怪獣は日本・・・いや大和の國を守る聖獣ですからね。カタカナではいけないわけですよ。バラゴン(婆羅護吽),モスラ(最珠羅),ギドラ(魏怒羅),キングギドラ(千年竜王)って暴走族みたいにネーミングされてますよね。
パンフの最初に「護国聖獣傳記」のくだりが一部書いてありましてね,「三聖獣の守る國とは国家としての『くに』ではなく,古来からの概念,大和言葉の『くに』である。」と。。。つまり大和を忘れて栄華に喜ぶ日本人そのものを守るわけではなく,古くからの大和を守るために聖獣は立ち上がるってことですよね。
これに対する破壊の象徴がゴジラであり,戦争や環境破壊といった『くに』としての悪行を祟った「太平洋戦争で死亡したすべての人間の残留思念(怨念)の集合体」として存在しているわけです。
神(聖獣)のご加護を受けるにしてもそれだけに値する『くに』となっていなければいけませんよ!ってメッセージなわけですね。たぶん・・・
個人的には死神博士が謎のメッセンジャーになってでていたことがお気に入りでした。天本英世さんはこの作品は特撮系では遺作ではなかったかな?と思っております。合掌。
そういえば最後のゴジラは木っ端微塵ですからね。ある意味では初めてゴジラを完膚なまでに叩きのめした作品かもしれません。
ゴジラに止めを刺した宇崎竜童さんが渋くてかっちょいい!
でも,バラバラにされてなお鼓動するゴジラはバイオハザードなみかも・・・
ゴジラ×メカゴジラ
【パンフ表紙】 【パンフ裏】
公開年月日:2002.12.14
併映作品:とっとこハム太郎 ハムハムハムージャ!幻のプリンセス
監督:手塚昌明
登場怪獣:ゴジラ,メカゴジラ(3式機龍)
記録としてガイラ ,モスラ出演?
ストーリー:
1999年,オキシジェンデストロイヤーで葬ったはずのゴジラが再び日本に来襲します。メーサー車を装備する「特生自衛隊」でゴジラ迎撃を試みますが歯が立たない!
そこで考えられたのが過去に退治したゴジラの骨からDNAを抽出し,究極の対G(ゴジラ)兵器となる生体ロボットを製作することでございます。まさに目には目を!歯には歯を!ゴジラにはゴジラを!
そして2003年,3式機龍が完成したのです。機龍パイロットは我らが釈ちゃん!かーいーけどちょっと暗い過去がございます。
機龍の機動実験の中ゴジラが現れ,いきなり実践投入へ!しかししかし,なんとなんと,善戦していた機龍がゴジラの咆吼をきっかけに突如制御不能に!今度は機龍がゴジラ顔負けで街中を破壊しまくることに。。。
原因は機龍の元となっているゴジラの破壊のDNAが本家ゴジラの雄叫びで呼び起こされたモノと判明!あぁ恐るべしゴジラDNA。。。
再び現れたゴジラを迎え撃つべく修復を済ませた釈ゴジラ・・・じゃなかった機龍が出撃します。これまで圧倒的なパワーを誇っていたゴジラに勝とも劣らないパワー,そしてスピードを持った機龍がゴジラと相対します。しかし激しい戦闘の最中,あと一歩というところで機龍のコントロールシステムが壊れ,起動不能に。。。
釈ちゃんは自ら機龍に乗り込み,手動操作でゴジラを海へと連れ込み必殺の超低温兵器・アブソリュートゼロを発射します!!やったか!?と思われたものの,海水の存在で直撃できなかったためか,ゴジラは氷結した海を砕き割り,姿を消していきます。。。
おとうの一言:
釈由美子ちゃん機乗の機龍がなによりかっちょいい!
ナイスデザインの機龍隊キャップはおとうの射撃アイテムの必需品となっております。
特にこの作品からスピード感あふれるバトルがものすごくよく表現され,映像の迫力が感じられるようになってきました。
重厚で重々しいだけでなく,生物として・メカとして・兵器として,存在感をアピールできますね。
機龍の創られる背景とかがしっかり考えられてますよね。
数々の怪獣の襲来を受ける日本はその対策を国を挙げて考えなければなりません。
鳴り物入りの特生自衛隊のメーサー車でさえ歯が立たず,八方ふさがりの日本政府はとうとうゴジラのDNAに目をつけていくわけですね。
でも同じゴジラ故にゴジラはそれに惹かれ,また過去の破壊を思い出してしまう。。。
生体兵器ゆえの悲しいサガなんでしょうね。
この作品まで機龍(メカゴジラ)ってあんまりピンと来てなかったんですけど,結構はまっちゃいましたよ。。。釈ちゃんに。。。
んで,CD-ROMがついた別バージョンパンフなんぞもございまして,メイキングとかが詳しく書いてあるものもございましたよ。
【CD-ROM付スペシャルエディション】
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS
【パンフ表紙】 【パンフ裏】
公開年月日:2003.12.13
併映作品:とっとこハム太郎 ハムハムハグランプリン オーロラ谷の奇跡
監督:手塚昌明
登場怪獣:ゴジラ,メカゴジラ(3式機龍),モスラ,モスラ幼虫,カメーバ
ストーリー:
前作で初代ゴジラの骨・DNAを元に作られた3式機龍ちゃん。今回のキーワードはこの機龍ちゃんの根底に迫ります。
「モスラ」事件?においてインファント島に行った中條さんの元に小美人が現れます。
「死んじゃった命(ゴジラの骨)をもてあそんじゃいけません!機龍はポイして海に返しなさい。言うこと聞いたら機龍の代わりにモスラがゴジラと闘います!」って。。。
でもね。モスラもその昔日本で暴れちゃったんです。東京タワーに繭玉作っちゃったんです。
ですからね。日本政府は言うことをなかなか聞いてくれません。
結局モスラに頼らず,前作で必殺兵器アブソリュートゼロを壊されちゃった機龍ちゃんの胸に3連ハイパーメーサーを装着し,出撃の準備を整えます。
そしてゴジさんが出現!
ゴジさんは自分の分身である機龍のいる八王子を目指そうとしています。
自衛隊は前作で壊れたままの品川地区を舞台に戦線を展開!
そして中條さんの孫の呼びかけでモスラも東京にやって来ます。
モスラは自らの命を賭けて鱗粉攻撃を!そう,鱗粉を失えばモスラは飛べなくなってしまうのです。
しかしそれでも未だ力及ばず。。。
瀕死のモスラを救いに現れたのは・・・
生まれたばかりの双子のモスラの幼虫だったのです!ナミダナミダ。。。
劣勢なモスラの窮地を救うため機龍も出撃!
ここにゴジさん,機龍,そして親子モスラの大激闘の火蓋が切って落とされるのです。
嗚呼まさに東京SOS・・・
破損した機龍が動けない間に,我が子を守るため親モスラは壮絶な最期を遂げてしまいます。(号泣)
目の色を変えて(青→赤)ゴジラに挑む双子のモスラ幼虫のおかげで再び起動した機龍は,モスラの糸で身動きがとれなくなったゴジラと共に日本海溝へとその身を沈めていきます。。。そう,これでゴジラの命は全て海へと還っていくのです。
おとうの一言:
機龍編の続編となるこの作品!それだけ機龍が評判良かったんでしょうね。
釈ちゃんがかわいかったからでしょうか?
でも今回は釈ちゃん研修中につき吉岡美穂ちゃんが操縦にあたります。
どっちもよいですね。
続編といえば!本作は「モスラ」の続編的な要素ももっております。
そーゆー意味では中條信一(小泉博)の配役は泣かせますね。
1964年の「モスラ対ゴジラ」を思わせるほどの親子モスラとゴジラの激闘は素晴らしいものがありました。
モスゴジフリークのおとうとしては旧作と重なる部分も多く感じられ,けなげなコロネパン(モスラ幼虫)の姿に涙してみておりましたよ。。。ヨヨヨ。
ところで知ってます?唯一ゴジラが勝ち星をあげていない怪獣って・・・
そう,コロネパンにはゴジラは過去一度も勝ったことがないのですよ。全敗ですよ,全敗!
最強の怪獣はモスラの幼虫なのかも知れませんね。。。
機龍ちゃんも前作に勝るとも劣らない活躍ぶり!一撃必殺のアブソリュートゼロはなくなってしまったものの,飛道具・接近戦武器共に一新してゴジさんに迫ります。
機龍シリーズとしてのこの2作。やはり機龍さんの動きに圧巻ですかね。
ゴジラ FINAL WARS
【パンフ表紙】 【パンフ裏】
公開年月日:2004.12.04
監督:北村龍平
登場怪獣:ゴジラ,モンスターX(カイザーギドラ),ミニラ,モスラ,ガイガン,マンダ,カマキラス,クモンガ,ラドン,アンギラス,ジラ(GODZILLA),ヘドラ,エビラ,キングシーサー
記録としてガイラ ,チタノザウルス,メガギラス,バラン,ゲゾラ,バラゴンなんかも出演?
ストーリー:
~プロローグ~
お話はちょっと未来の20XX年。
核実験とか環境破壊の為,世界のあっちこっちから怪獣が目覚めて大騒ぎする世の中でございます。国連は「地球防衛軍」を組織し,さらには身体能力の優れた人間(ミュータント)による部隊・M機関も作ってこれに対抗しておりました。
我らのゴジさんはその怪獣達の中でも一目おかれる存在でおりましたが,南極での「轟天号」との戦いにより氷の中へ閉じ込められてしまいましたとさ・・・
~本題~
それから数年が経ち。。。
地球防衛軍の最新鋭艦である新・轟天号(対ゴジさんよりバージョンアップ)対マンダちゃんのバトルで物語は始まります。
世界中に怪獣がわんさと出て大暴れし始めたので,地球防衛軍の皆さんががんばって退治に励んでおりますと,突如その怪獣達が消滅!代わって出現したUFOからは国連事務総長の宝田君と共に「X星人」と名乗る宇宙人が現れました。
彼らいわく,地球に「妖星ゴラス」が迫り危機的状況でっせ,仲良くできるように怪獣を消滅してあげましたぁ~!みたいな事を言いまして,友好ムード一色に。。。
でもでも実は実は・・・やっぱりねーってことで,コロッと変わって地球征服宣言に!消滅していた怪獣達もX星人のコントロールによって次々と地球防衛軍の戦艦を粉砕!さらにはミイラ化していた怪獣ガイガンも復活して地球の未来はもう真っ暗・・・
まっちょ艦長率いる地球防衛軍のわずかな生き残りは,新・轟天号にのって地球を救うためイスカンダルに・・・チガイマシタ。南極へ!
X星人の支配の及ばない最強の怪獣ゴジラを復活させ,X星人が操る怪獣どもをなぎ倒していこうという「オペレーション・ファイナルウォーズ」を発動するのでありました!
南極:ガイガン→軽く一閃!
シドニー:ジラ(Godzilla?)→尻尾で一発!(まぐろ喰ってるヤツは弱い!?)
ニューギニア:クモンガ→ハンマー投げ!
真鶴:カマキラス→串刺し!
富士裾野:アンギラス,ラドン,キングシーサー→サッカーで勝つ!
東京湾:ヘドラとエビラのグリル!
東京焼け野原:
ガイガン改→自滅&モスラにとどめ刺される!
モンスターX→熱戦と光線の爆風で相討ち?で,変身!
カイザーギドラ→首を2本落とされて,最後にカメハメ波級の一発で粉砕!
って感じで最強ですからね。全部やっつけちゃいます。
カイザーギドラにはやられちゃいそうでしたけど。。。アブナイアブナイ
X星人と怪獣たちはやっつけたものの,戦場となった日本は焼け野原・・・
満身創痍でもう屁も出ない新・轟天号を尻目にゴジラはミニラと共にわが道を去って行くのでした・・・
おとうの一言:
この作品は近未来が舞台のフルオリジナルストーリーになっておりましてね。
たぶん唯一第1作の設定(オキシジェンデストロイヤーでやっつける)さえ覆している作品だと思います。
出演するのは総勢15体もの怪獣,さらには憧れの海底軍艦・轟天まで登場させる豪華ラインアップ!敵はX星人!妖星ゴラスまででちゃうと聞いただけでもう武者震いがしますね。
最後のカイザーギドラさんはウルトラマン怪獣のドドンゴ(知ってる?)のお父さんかと思いましたよ。
配役陣も往年の東宝特撮俳優人の花形たる面々(宝田明,水野久美,佐原健二)が揃い,もうファンの皆さんはタイムスリップしたような気になっちゃいますね!
ストーリー性が云々よりも憧れの怪獣達の戦いっぷり,往年のスターの勇姿,宿敵との対戦,etc・・・に拍手喝采!!
シリーズ最速のゴジラの身のこなしと怪獣たちとの対戦も必見!格闘技っぽく鮮やかな立ち回りを魅せるのは北村監督マジックとも言えるのでしょうか!
ゴジさんあれだけの怪獣を倒してなお人類の敵として戦場を去る姿は見事でございます。
【もう1冊別に売っていたパンフレット】
【メイキングを事細かに書いておりましてCD付でした】
冷静に考えると「宇宙戦艦ヤ●ト」的な要素やら,「イ●デペンデンスデイ」や「マトリ●クス」の要素やら・・・いろいろ娯楽作品がごっちゃになってる感じもしますがそれはご愛嬌。
難しいことを考えずに娯楽ゴジラ作品として大好きな1作となりましたな。。。
なにより盛り沢山で。お腹いっぱいになります。
格闘技ファンも満足させようと,轟天号艦長のゴードン大佐には数々のナックルファイトでおなじみドン・フライを起用!さらにM機関の隊長さんには日本が誇る格闘家・船木誠勝,さらにはK1ファイターのレイ・セフォー,ゲーリー・グッドリッジというどっちかというと怪獣戦より肉弾戦を期待するような配役ぶり。
ゴジラ対フライ&船木も期待できるマッチメイクでございました。
そーいえばチャイニーズシアターとかで日本映画初のワールドプレミアしたのはこの作品でなかったかな?
確か公開前にハリウッドの足型残すヤツに日本のキャラクターとして初の一歩を記したと思いましたけど。。。違ったかな?
※パンフで振り返るゴジラ Ⅵ(1998-2004)のあとがき
いやいやまとめて書くと時間かかりますな。。。
普段思いつきでしか書いてないのでじっくり資料(パンフ)見ながらだと筆が進みません。(←キーボードだろ)
これ(Ⅵ)書くのに約2ヶ月・・・次回Ⅴ(1984-1995)はいつアップされるかわかりまへん。
気長に待っておくれやす。